壁や天井の「骨」をつくる軽鉄下地という仕事
内装仕上工事と一口に言っても、工程はいくつもの専門に枝分かれしている。珠喜建装が柱に据えているのは、軽鉄下地の組立と石膏ボード貼りだ。軽鉄下地は壁や天井の形を決める骨組みにあたる部分で、軽量鉄骨を使って空間の枠を正確に組み上げていく。この骨が狂えば、その上に貼るボードも最終的な仕上げも揃わない。だから一見地味なこの工程にこそ、職人の技量がはっきりと出る。
骨組みが立ち上がったら、そこへ石膏ボードを貼って面を整えていく。ボードの割り付けや継ぎ目の処理が甘いと、塗装やクロスで仕上げた後に粗が浮いてくる。寝屋川市高柳を拠点とする珠喜建装は、間仕切りの施工も含めてこの一連の流れを受け持ってきた。表からは見えない下ごしらえの精度が、空間全体の見栄えを陰で成り立たせている。
一つの工種を深めてきたからこその対応力
あれこれ手を広げるのではなく、軽鉄ボード工事という領域に軸足を置いてきた。この絞り込みが、珠喜建装の現場での確かさにつながっている。学校や病院、ビル、大型商業施設と、関わる建物の用途は違っても、求められる軽鉄下地とボード貼りの基本は共通する。数をこなすほど判断は速くなり、現場ごとの納まりへ手早く合わせられるようになっていく。
取材して納得したのは、専門を一つに絞る姿勢が大規模案件での信頼につながっている点だった。関西国際空港やHEP FIVE、京都市役所の改修といった現場は、工種ごとに実力のある会社が集まって成り立つ。そこへ軽鉄とボードの担い手として継続して入れているのは、専門性を磨き続けてきた結果だろう。器用貧乏に陥らず一点を掘り下げるという選択が、はっきりと効いている。
近畿一円の現場へ技術を携えて動く
拠点は大阪府寝屋川市高柳。ここから近畿一円の現場へ、直行直帰または社用車での移動で向かっていく。事務所は最寄り駅から車で約5分の場所にあり、駐車場も確保されているため朝の動き出しが速い。営業時間は8時半から17時までで、軽鉄下地とボード貼りの技術を携えて関西各地の建物を内側から形にしてきた。
現場が各地へ分かれても、軽鉄とボードという持ち場が定まっているぶん動きに迷いが少ない。初めて入る建物でも、過去に手がけた学校や商業施設での段取りがそのまま判断の下敷きになる。資格取得支援の制度で職人の技能を底上げし、会社が費用を全額負担して有資格者を育てているのも、この専門性を保つための備えだ。一つの工種を担い続ける会社が近畿一円に根を張っていることは、元請けにとって頼れる受け皿になっている。


