自分の仕事に、最後まで責任を持つ
西日本紙管株式会社の代表・下畦洋子が繰り返し語るのは、各自が自分の仕事に最後まで責任を持つという考え方だ。誰かに言われたから動くのではなく、自分が引き受けた仕事だからこそ、判断し、きっちり仕上げる。その姿勢が、製造現場で求められる精度と強度を生む土台になっている。長く培ってきた技術とノウハウを土台に、多様な要望に応える紙管を送り出してきた。紙管は一見シンプルでも、お客様の製造現場や物流を支える重要な部品であり、妥協のない作りが問われる。だからこそ、一本の紙管にも最後まで目が届く。
各自が自分の足で立ち、自分の判断で動くことこそが、仕事の面白さや成長につながる。そう考えているからこそ、責任を持って動ける人には現場をどんどん任せていくという方針がある。個人的には、規模の話より先に仕事への向き合い方から話が始まるところに、この会社らしさを感じた。任せるからには口を出しすぎない、という距離感が現場の自主性を育てている。責任を持って動ける人にどんどん現場を託していく方針が、若い力を伸ばす場をつくっている。
社訓が示す、四つの土台
会社が掲げる社訓は、「和合」「規律ある態度」「たゆまぬ研究」「不屈の闘魂」の四つだ。それぞれが自立し、責任をきちんと果たすからこそ、チームとしての強い和合が生まれるという考えが根にある。個々の責任感と、集団としてのまとまりを別々のものとして切り離さないところに、この四つの言葉の芯がある。
たゆまぬ研究という言葉どおり、よりよい作り方を探す姿勢も現場に根づいている。日々の工程を見直しながら、精度や強度の詰め方を少しずつ磨いてきた。固まりがちな作業に緩みを作らないための、静かな習慣になっている。
未経験からでも、現場に入れる
工場では、ともに働く新しいスタッフを募っている。未経験の人にも、先輩が一つひとつの工程を丁寧に教えるため、初めてでも仕事に入りやすい環境が整っている。求めているのは、責任感を持って自分で考え、自分の判断で動ける若い力だ。任された仕事に最後まで責任を持つという現場の空気は、そのまま製品の仕上がりへと表れていく。先輩の手ほどきを受けながら、少しずつ任される範囲を広げていける。呉市に加え、熊本や八代の工場でも、こうして地域の担い手たちが現場を回し続けてきた。
変えるべきは変え、守るべき品質は守りながら、若い世代とともに会社を動かしていく構えがある。人を育てる場があることは、広島で長く続けてきた紙管づくりを、次の世代へつないでいく土台にもなる。紙管は製造現場や物流を支える重要な部品だけに、その作り手を育てることは会社の足腰づくりそのものになる。
依頼主とともに、前へ進む
働く人の姿勢は、そのまま取引先との向き合い方にも重なっている。西日本紙管株式会社は、依頼主を大切なパートナーと捉え、二人三脚で前へ進むことを理念に掲げてきた。細かな条件まで確かめてから計画を立て、困難な依頼にも安易に妥協せず、各種のマシンを使った丁寧な作業で応えていく。日々の業務を通じて地域社会に貢献するという目標も、その延長にある。信頼関係を築ける環境づくりを心がけながら、真心を込めた対応を積み重ねていく。用途が似ていても現場ごとに求められる形は違うため、細部の確認を省かずに計画へ落とし込む。困難な依頼にも安易には妥協しない構えが、責任を重んじる社風とそのまま重なり合っている。


