「張り替える」以外の選択肢を静岡へ
壁紙が古びたら張り替える——長らく当たり前とされてきたこの発想に、静岡から別の答えを示そうとしているのがNEW STYLEだ。既存のクロスの上に専用の染色コート剤を重ね、色や印象を整えるクロスリコートは、まだ県内で広く知られた手法とは言いがたい。それでも代表の野田さんは、この染色をこれから静岡県内へ広めていきたいと語る。染色という言葉自体がまだ耳慣れないからこそ、その価値を一件ずつ伝えていくしかない、という思いがにじむ。張替えより低いコストで、しかも短い時間で仕上げられるうえ、仕上がりは張り替えたときと同じくらいまでクロスがきれいになるという。
新しい選択肢が地域に根づくには、まず実際の仕上がりを見てもらうのが早道だ。ブログでは築15年のクロスを生かしたリコートの様子が公開され、施工前と施工後を並べた事例からは、はがさずにここまで変わるのかという手応えが伝わってくる。リコート溶剤で青空の雲を描いてみたという投稿もあり、技術の話が硬くなりすぎず、現場の空気まで感じ取れるのがおもしろい。
元の素材を捨てない、という考え方
クロスリコートの核心は、今あるものを生かす点にある。全面張替えでは、慣れ親しんだ柄や壁紙の繊細な凹凸デザインまで一度なくなってしまう。染色ならその表情を残したまま、くすみや汚れだけを整えられる。長く暮らした部屋の空気感を変えずに、くたびれた印象だけをリセットできるのは、張替えにはない持ち味だ。はがす工程がないぶんゴミの排出も少なく、大きな家具を運び出す必要もほとんどない。
使う染料は有害物質を含まない環境保護タイプで、塗料の飛び散りや強いにおいが出ないのも、この手法を選ぶ理由になる。住んだままの部屋や、営業を止められない店舗でも作業を進めやすい。工期が短く収まるため、稼働を長く止めたくない現場ほど、この手法の身軽さが効いてくる。個人的には、廃材を減らしながら住まいを整えるという方向性が、これからの時代に合っていると感じた。退去に伴う原状回復でも、部分補修と染色を組み合わせれば、費用と手間を抑えながら次の入居者を迎える準備が整う。
まだ広まっていないからこそ、ていねいに
新しい手法は、言葉だけが先に走ると誤解を招きやすい。だからこそNEW STYLEは、ウッドリペアやクロスリコート、網戸の張替えといった対応できる内容を一つずつわかりやすく説明し、現地でのヒアリングから見積もりまでを無料で進めている。染色がどんな仕上がりになるのか、費用や工期はどの程度か——依頼する前に抱く疑問を、よくある質問やコラムでも一つずつ解きほぐしている。初めて聞く手法だからこそ、納得したうえで頼んでほしいという構えが、こうした情報発信にも表れている。店舗クロスの張替えやリコートの実践的なポイントを扱った記事は、検討段階の人にとって判断材料になるはずだ。拠点は静岡市清水区の蒲原新田、対応は静岡市の近郊。連絡は電話090-8951-0385のほか、LINEやInstagramからも受け付け、営業は朝8時から夕方18時まで、休みは不定休だ。染色という手法がこの地域に定着していくかどうかは、こうした一件ずつの積み重ねにかかっている。大きな工事に踏み切る前に、今の状態を生かす道があると知ってもらう。その入り口を静岡で開こうとしているのが、この事業者の立ち位置だ。


