「棚板1枚」を引き受ける工務店が、筑後市にある
水回りの設備交換やバリアフリー工事だけがリフォームではない——そう実感しているのが、燈建築工房の代表・角省吾氏だ。棚板1枚の設置やドアの建具調整など、他所では断られがちな細かな作業を正面から引き受けることを、この工務店は事業の柱に据えている。クロスやフローリングの張り替えからシロアリ対策まで守備範囲は広いが、入口は「ちょっとした困りごと」でいい、というスタンスが一貫している。
「大手のリフォーム会社には小さな工事を頼みにくいと感じていた」という利用者の声は複数ある。燈建築工房に連絡したところ、断られることなく対応してもらえたという経験が、次の相談につながっているケースも多いようだ。自社施工にこだわっているため、下請け業者との連携ミスが生じにくく、仕上がりの精度が安定しているという評価も出ている。
16年の現場経験と、地域の家への眼差し
代表の角氏がこの地で積んできたのは16年分の現場経験だ。筑後市は昭和から平成にかけて建てられた木造住宅が多く現存する地域で、その構造や気候特性を知り抜いた職人としての視点が、施工判断の基盤になっている。「顔の見える地元の職人として責任を持って自社施工する」という言葉は、代表メッセージに明記されており、外部委託ではなく自分たちの手で完結させるという意思表示でもある。
正直なところ、代表のメッセージを読んで、この仕事への向き合い方がきわめて当事者的だと感じた。地域の家の老い方を身近で見続けてきたからこそ出てくる言葉がある。「ここに棚板が1枚あったら便利なのに」という施主の言葉を拾い上げられるのは、現場目線を持つ職人だからだという気がする。
手すり・畳・水回り——生活の各所に届く施工範囲
手すりの設置は階段・玄関・浴室など生活動線に合わせた配置提案を行い、1本からの依頼も受け付けている。水回りでは蛇口のパッキン交換のような小さな修繕から、キッチンやトイレの本格的な設備交換まで対応する。畳の張り替えやフローリングへの変更では床下の状態確認を施工に含めており、見えない部分の劣化を事前に拾い上げる体制だ。内装は壁紙の補修から収納追加まで、機能的な改善として取り組んでいる。
「依頼してみると想定より費用が抑えられた」という声や、「現地を見てもらったら、自分では気づいていなかった劣化箇所も教えてくれた」という話がある。対応エリアは筑後市を中心に八女市・久留米市・大川市・みやま市・三潴郡・大木町・柳川市エリアで、いずれも車で30分圏内が目安だ。エリア外からの問い合わせも受け付けている。
相談のハードルを下げることが、地域への貢献につながる
「こんな小さな作業でも頼んでいいのかな」という遠慮を取り除くことを、燈建築工房は明確な方針として掲げている。ウェブサイトのトップに「棚板一枚からご相談可能」という言葉が置かれているのは、装飾ではなくそのまま事実として機能している。専用ダイヤルと問い合わせフォームの両方から連絡でき、訪問でのヒアリングを基本の流れとしている。
「一番身近な存在を目指す」という代表の言葉には、地域に根ざした工務店としての役割への自覚がある。施工事例には増築工事や玄関ポーチの屋根新設など、日常の延長線上にある案件が並んでおり、暮らしの変化に合わせて長く付き合える工務店像が見えてくる。相談を重ねるうちに家の状態を把握してもらえる関係が築けるという声もあり、そのあたりが地域の工務店に依頼する実際的なメリットになっている。


