ファイバーレーザ複合機が生む、短納期と複雑形状への対応力
切断・成形・タップ加工を一台に集約したファイバーレーザ複合機の存在が、有限会社エー・アイ・エーブラストの生産体制を特徴づけている。薄板から中厚板まで、複雑な形状も1工程でスピーディーに仕上げられるため、変種変量生産にも滞りなく対応できる。バリ取り機「メタルエステ1000」、3本ロール「SR-125Ⅱ」、洗浄機「ISW100V」といった二次加工設備と連携することで、納品前の仕上がり品質を自社内でコントロールする。
仕様変更や追加加工が発生しやすい製造装置部品の受注において、この体制の安心感は大きいと発注側から評価されている。「急ぎの案件でも品質が落ちない」という声が複数の取引先から上がっており、短納期対応の実績が信頼の裏付けになっているようだ。
溶接後の研磨にまで貫かれる品質意識
TIG溶接協働ロボットと熟練職人の手溶接を使い分けるだけでなく、溶接後のグラインダー研磨に特別な力を注ぐのが有限会社エー・アイ・エーブラストの現場の特徴だ。熱歪みを最小限に抑えながら接合部を丁寧に研磨し、「パテ埋めなし」で塗装できる下地を目指す。パテを介さないことで塗膜の密着性が高まり、剥離などの経年劣化を防ぐ効果が生まれる。
同一敷地内の「株式会社セブナ装機」に引き渡す前に、この研磨工程が下地の品質水準を決める。板金加工の仕上げ担当者が「塗装後の状態まで想像しながら研磨する」というスタンスは、工程を分けて考えない品質意識の表れだ。個人的には、この工程へのこだわりが後工程との信頼関係を作っているように感じた。
関東・近県エリアをカバーする製造拠点としての存在感
山梨県南巨摩郡富士川町に工場を構えながら、主な受注エリアは関東全域。長野・静岡の近県にも対応しており、地方に拠点を置きながら広域の製造ニーズを引き受ける体制が整っている。製造装置の外装カバーや内部パーツを中心に、NC加工・ベンダー加工・溶接など多工程の板金加工を一社で担う。塗装は「セブナ装機」、メッキは協力工場との連携で対応しており、板金以外の処理もまとめて依頼できる。
「生きる・働く・学ぶ」という理念のもと、地元山梨を拠点に長く働き続けられる環境をつくりながら、日本全体の産業を支える製品を生み出す。地域に根ざしながら産業規模で貢献するという姿勢が、2002年の創業以来一貫している。
2名サポート体制と資格取得支援が育てる技術者
入社後のサポートに、有限会社エー・アイ・エーブラストの人材育成への本気度が表れている。新人スタッフには技術を教える教育者と、職場・働き方の悩みを受け持つメンターが別々に配置される。どちらに相談しても構わないという2名体制は、技術習得の不安と人間関係の不安を分けて解消できる設計になっている。研修は商品ではなく練習用部品で行われ、技術が身についてから実製品の加工に移行する。
アーク溶接・施工管理者などの資格取得費用を補助し、外部セミナー受講費の援助と社内勉強会の定期実施で学習環境を整える。資格手当・皆勤手当に加え、ガソリン代支給など通勤費への配慮も手厚い。「頑張りを正当に評価して還元する」というビジョンが、具体的な制度として機能している。


